ノースフェイスの「マウンテンライトジャケット」と「クライムライトジャケット」は、どちらも防水・透湿・防風に優れ、アウトドアからタウンユースまで多用途に使える定番アイテムです。しかし、シーズンやシーンごとに適した場面や使い分けのポイントは大きく異なります。ここでは、これら2モデルの特徴と、それぞれの優位性が現れる具体的なシーズン・シーンについて、モデルチェンジに伴う仕様差もしっかり記載しながら解説します。
マウンテンライトジャケットとクライムライトジャケットの基本的な違い
クライムライトジャケットはGORE-TEX 3レイヤーを採用し、驚くほど軽量かつ柔らかな着心地が特徴です。2022年のモデルチェンジでリサイクルナイロン素材へ移行、ロゴが刺繍からプリントになり、サイズ感も全体的にやや広くなりました。フードにはワイヤーが入りヨレにくくなるなど、日常でもさらに扱いやすく進化しています。生地は20デニールと薄手で、ウィンドシェル的にも使える非常に軽快なレインジャケットです。
一方、マウンテンライトジャケットはGORE-TEX 2レイヤーで50~70デニールのしっかりとした厚手素材。ジップインジップシステムにより、フリースやダウンなどのインナーを組み合わせて防寒アウターとしても使用できる拡張性があり、ベーシックなボックスシルエット。内ポケットやダブルジップ、ウエストドローコードを備え、耐久性とマルチユース性を高めた仕様です。
シーズンごとの優位性と使い分け
春~初秋(3月~9月):アクティブシーン・レインウェアならクライムライト
春から初秋のトレッキングやハイキング、長距離の縦走登山、フェスや自転車通勤といった“動”のシーンでは、クライムライトの軽快さとコンパクト性が抜群です。ザックに忍ばせても重さが気にならず、着脱頻度が多い春~秋の行動中でも、ウィンドブレーカー的な感覚でストレスなく着用できます。モデルチェンジ後のクライムライトはさらにサイズ感にゆとりが出たため、インナー調整の幅が広がり、日常使いにも適応力が上がりました。
晩秋~冬~早春(10月~2月):防寒アウターやマルチレイヤーにはマウンテンライト
寒さの深まる晩秋から冬、早春にはマウンテンライトジャケットの防寒性、重ね着対応力が活きます。厚手素材とジップインジップ機能によって、ダウンやフリースをセットすれば本格的なシェルアウターとして運用可能。風雪や冷たい雨にも強く、街中でもシックな存在感を放ちます。体型や流行に左右されにくいボックスシルエットは、コーディネートのしやすさとともに、レイヤリングによる温度調節が容易な点も魅力です。
シーンごとに優位となる具体的な使い所
- 行動量が多く荷物を軽くしたい日帰りや縦走登山、サイクリング、旅行、アウトドアイベントにはクライムライトが最適です。コンパクトに収納でき、濡れてもすぐ乾きやすく、春夏~秋雨の不安定な天候でこそ頼りになります。
- 長時間の屋外活動や気温の乱高下、特に静的なシーン(釣りやキャンプ、野外イベントの夜、寒冷地での日常使い)ではマウンテンライトが安定した快適さを生み出します。ジップインジップでインナーを換装できるため、朝夕の冷え込みや季節の変わり目にも自在に対応可能です。
モデルチェンジによる主な差異
クライムライトは2022年モデルから素材のサステナビリティやフードの改良など日常使いの利便性が大きく向上しており、サイズ感にも変化があります。購入時には着用感や仕様を最新モデルと旧モデルで必ず比較することが大切です。マウンテンライトは仕様・デザインの大きな変化は少ないですが、流通時期によって細部のパーツ形状や色展開などに違いが見られます。
選び方と使い分けのまとめ
これからの初秋から冬を迎える季節では、「動きやすさ」「携帯性」を求めるならクライムライト、「本格的な防寒」「レイヤリングによる拡張性・長期間の運用」を重視するならマウンテンライトが活躍します。ライフスタイルや季節ごとの用途に合わせて選んでください。モデルチェンジの仕様にも留意すると、より満足度の高い一着が手に入ります。